先日開催された「こころほかほかあたたかい町」に多くの皆様にご参加いただきました。ご参加いただいた皆様には、この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
ミュンヘンで40年以上の歴史がある「ミニ・ミュンヘン」を発祥とする「こどものまち」は日本でも300箇所以上で行われています。こどもが「まち」をつくる遊びのプログラムで、簡単に説明すると多数の「お店屋さんごっこ」が集積し、そのごっこ遊びの種類が「職業案内所」や「ハローワーク」で選べるようになっています。参加するこども達は「市民」として登録され、お仕事を体験し、その「まち」の通貨を稼ぐことができます。そして、ここが大事なポイントで、こどもたちは「納税」します。納税後に手元に残った通貨を「まち」で消費することで経済が回ります。「まち」にはルールを定めたり変えるための政治の役割を担うポジション(議員や市長)があったり、市役所、税務署などの公の機関があったり、通貨を預けられる銀行などの「仕事」があります。
(実行委員長 大岩彩子さんのnoteより)
さて、イベントは今回も大盛況。多くの子どもたちが賑わう町の中で様々な職業を体験していました。
https://kokohoka.my.canva.site
アトリエさかいは今回、「こどもたちによる英語紙芝居屋さんコーナー」を提供しました。通常は、私たち英語紙芝居師がこどもたちに対して上演を行います。その際、こどもたちは、参加者(お客さん)として上演を観るのみでした。今回、新たな試みとして「子どもたち自身が演者となり、紙芝居上演を提供する立場になってもらう」という形にしたのです。
英語紙芝居師になることで「ここほか」の町の独自通貨である「ココ」をゲット。このココを使って、他のコーナーで使ったり、お昼ご飯を買ったりなど、経済活動を行うことができる仕組みです。こどもたち各々が、この「ココ」を使って、さまざまな仕事があること、町の仕組みや協力の大切さといったことを自ら学んでいきます。
各コーナーでは、子どもたちと、子どもたちの成長をサポートする大人とのコミュニケーションが自然なかたちで生まれていました。
当日は、大学で坂井の児童英語指導法を学ぶ学生たちがサポートしてくれました。学生たちは、子どもたちが英語に親しめるよう工夫を凝らし、あたたかく指導してくれました。上演に使ったのは同じ作品でしたが、子どもたちと共に、読み手によって異なる、一つひとつの物語を作り上げてくれました。アトリエさかい以外のコーナーでも、学生たちは大活躍。学生一人ひとりの情熱が子どもたちに伝わっていたように思います。
この「子どもたち自身が演者となる」というアイデアは、主催者の大岩由次さんから「こどもたち自身が演者になってみたらどうか」というご提案をいただいていたのです。それを今回、実現することができました。大岩さん、ありがとうございました。
こどもたちは、未来の町をつくる、大切な市民の一員。子どもたちが主体的に社会を学び、まちづくりに参加する姿はとても頼もしく、感動的でした。我々大人にとっても素晴らしい経験になったと思います。
(執筆:アトリエさかい事務局)
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